適切な睡眠時間は人により異なる

適切な睡眠時間、あるは、気持ちの良い睡眠時間というのは、人によって大きく異なります。同じ人間なのに、倍半分以上も異なることがあるのは不思議にさえ思えます。また、書籍には、3時間睡眠...をうたったものがあるほど、短時間睡眠の方がおられるをみると驚くばかりです。

昔は、一日の睡眠時間は8時間と言われたものですが、現代人の睡眠時間の平均は、子供や老人を除けば7時間を切っており、年々短くなっているようです。短くなっても、睡眠の質を確保していれば問題ないと思いますが、生活のしわ寄せで睡眠時間が短くなっているようでは、健康的な生活を送ることは出来ません。

一般に、6時間未満でも睡眠時間は十分な方を短時間睡眠者と定義しています。著名人を例に取ると、なんと言っても、ナポレオンの3時間でしょう。そして発明王エジソンも短時間睡眠者であったそうです。

一方、9時間以上の睡眠を必要とする人のことを長時間睡眠者と言います。相対性理論で有名なアインシュタインは、一日の10時間の長時間睡眠者であったことは有名です。

短時間睡眠者と長時間睡眠者には、それぞれ顕著な特徴があるようです。

短時間睡眠者
寝つきがとても早く眠りが深い。夜中に目が覚めることはなく、脳が休息するノンレム睡眠の割合が非常に高い。つまり、睡眠効率が良く、深い睡眠で脳を休ませることにたけているということでしょうか。

目覚まし時計がなくても目覚めることができ、覚醒度が一気に上がって直ぐに活動できます。それでいて、昼間も眠くなることがありません。

性格面においても、あらゆることに興味があり、やりたいことがたくさんあります。明るくて元気で周囲の人とうまくやっていけるような人が多いようです。このような短時間睡眠の特徴は、遺伝的な影響や生まれ育った環境が大きな原因と考えられています。

長時間睡眠者
睡眠時間が長いからと言って深く眠っている時間が長いというわけではなく、ノンレム睡眠の時間は、短時間睡眠者とあまり変わりません。ということは、レム睡眠の割合が多く夜中に目が覚めてしまうことも多くなります。したがって、効率の悪い睡眠と言えます。睡眠時無呼吸症候群の方には、長時間睡眠の方が多いと言われています。

長時間睡眠の方で睡眠の質が悪い方は、朝すっきりと目が覚めることができず、昼間になっても覚醒度が十分上がらず、ボーッとして常に眠気が残っています。問題は、仕事などで充分な睡眠を取れない場合、心身ともに疲れた状態に陥ってしまいます。

性格的にも内気で心配性の人が多いようです。また、性別では、女性の方が比較的に多いという結果が報告されています。

このように整理してみると、短時間睡眠者の方が、圧倒的に有利ですね。睡眠時間が短い分、仕事であれ趣味であれ多くのことが出来るわけですから、それだけ充実した人生を過ごせるわけです。

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