睡眠障害や不眠はなぜ起きるのか?それは、睡眠がなぜ必要か?という疑問も出てきますし、そもそも睡眠自体の仕組みがどうなっているのかという疑問にもぶち当たります。ひとことで、睡眠のしくみを一言で表現すると、「生体リズム」または、「概日リズム」といえるのでしょう。
生体リズムは、脳の視床下部の視交叉上核にある「生体時計」が大元になっています。この時計により刻まれるリズムが生体リズムとなって、身体全体の調子を整えています。したがって、概日リズムと言われる、自然と夜になると眠くなって、朝になると目覚めるという規則正しい習慣が生まれます。
睡眠障害に陥ると、このような規則正しいリズムを刻めなくなり、心身に悪影響が出ます。最近では、生活習慣病やうつ病まで睡眠が深く関わっているということが公的にいわれるようになっています。
もし、われわれ人間が、睡眠をとらなくなるとどうなるのでしょうか。睡眠時間は人生のおよそ1/3も占めており、睡眠を取らないで生きて生きるとしたら、その分多くのことが出来ます。しかし、実際には、睡眠には成長・生命維持機構が託されているので、睡眠なしにはわれわれは生きていくことは出来ないのです。それには、睡眠のもつ重要な役割を理解することが一番です。
- 体と脳の両方を休息させます。
- 脳の過熱を防いで、脳自体を休息させます。
- 心身の活動エネルギーを保存します。
一言で簡単に紹介しましたが、睡眠は主にこのような重要な役割を託されています。これらの活動なしには、人間は生きられないことがおわかりいただけると思います。そのために、質の高い睡眠が重要となるのです。睡眠障害となると、それがうまく働かなくなるので、様々な面に体調不良として現れてくるのです。